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[R18][ShimaSen] 旅先で盛るべからず

Author: とどりんご@マイピクプロフ必読

Link: https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21928609

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こちらの作品はnmmnです。nmmnの意味がわからない方は閲覧をお控えください。
実在する人物とは一切関係ありません。
反応は非公開でお願いいたします。


こちらは以下の内容を含みます。
・濁点♡喘ぎ
・結腸責め
・受けの自己肯定感が低め
・似非関西弁
・閲覧は自己責任で

以上の内容を理解していただける方のみ、この先お進みください。

________________________

温泉旅行しよう、なんて言い出したのはどっちからだったか。あそこに行きたいここに行きたいなんて言っているうちに、気づけば予約まで終わっていて。メールボックスに届いた【予約完了】の文字に、なんだか実感が湧かなくて予約内容をじっと見つめた日から、2週間。
片道2時間弱を車でひたすら走り、なまぬるい空気に少しだけ冷たい風を感じながら、俺たちはあるそれなりに名の知れた旅館に足を踏み入れた。

「…はぁ〜、ええなぁ」
「せやなぁ、やっぱ木やわ。」
「ほんまに。落ち着くわ。」

中に入ると、あったかい空気とやわらかな木の匂いが俺たちを包み込んだ。おしゃれな洋風レストランとか、真っ白な高級ホテルとか、そういうのもええけど、やっぱり木造の建物がいちばん落ち着くなあ。暖色のライトと壁に刻まれた木目に肩の力を抜きながら、俺たちはチェックインを済ませた。

渡された鍵を握り締め、長い廊下を歩いて部屋にたどり着く。鍵を差し込み回すと、ガチャリと重たい音が鳴った。鍵開ける瞬間ってちょっとわくわくするよな。そのまま鍵を抜き、ドアノブを捻ると、畳がまず目に入った。畳のやさしい匂いが鼻をくすぐって、懐かしさを覚える。うん、やっぱ俺は和や、日本男児やからな、こういう部屋がいちばんええねん。
となりに立つ志麻くんに目をやると、同じようなことを考えているのか顔を緩ませて周りを見渡していた。
たまにはこうやって息抜きするのもええなあ。ここしばらくはライブや何やらでお互い忙しく、二人の時間を取る余裕もあまりなかった。そのまま志麻くんを見つめると、そのままぱちりと志麻くんと目が合う。相変わらずきらきらと光を取り入れて、宝石みたいな瞳や。顔も彫刻みたいやし。まんまるい目をきゅ、と縮めて、志麻くんは笑った。ぷっくりとした涙袋がかわいくて、笑うとできるしわが愛おしくて。俺もつい顔が緩んでしまうのを感じた。なんやねん、恋する乙女か!
そのままふたりで微笑み合っていると、なんだか変な空気が流れてしまってつい笑ってしまった。笑ってしまったというか、笑わないと変な気分になってしまいそうだった。

「ふは、センラとこうやってちゃんと向き合うのもひさびさや」
「せや、ね。忙しかったから」

視線が外れたまま、俺はつい目を逸らした。このまま信じられないほどイケメンな顔を見つめてしまったら、脳みそが溶けてしまうと思った。
溶けて化学反応が起きて爆発するかもしれへん、発光でもしてるのかと思うくらい輝いて見えるその顔から顔を背けた。まだまだ正気を保っていないといけないのだ。

着いた時刻はもうおやつの時間を回った頃だったので、そのまま風呂に向かった。温泉に力を入れているだけあり、でっかい大浴場はすごかった。炭酸風呂やら美肌風呂やら、サウナやら。暑がりな俺は中にいるだけで汗が噴き出てきたけど、シャワー浴びて風呂に入れば気持ちよさが勝っていた。空気が熱いと不愉快なのにお湯は熱い方が気持ちいいのってなんでなんやろ。
志麻くんとお風呂入るってなかなかないから若干緊張もしたけど、恋人の前に俺たちは相棒でともだちなので、それなりに楽しんで入れた。一緒に風呂に浸かって、ライブの話とか、お酒の話とか、どうでもいい世間話とか、そんなことを話す。志麻くんはノリが良くて包容力があって落ち着いてて、恋人というのを差し引いてもいちばん心地よい、とおもう。はー幸せや、志麻くんと話してるときが、いちばん。

露天風呂も、冷たい風とあっつい体がちょうどよくて、気持ちよかった。深く息を吐き、肩の力を抜く。隣を見ると志麻くんは眉間に皺を寄せて唸っていて、いやおっさんか、と思わず突っ込んでしまいそうだった。志麻くんに目を向けると、ついその逞しい腕とかが視界に映り込んできて、なんだかソワソワしてしまうのは、まあ、まあまあ。忘れよ忘れよ。今そういう時間ちゃうねん。
芯からあったまっていく感覚。志麻くんとこういう幸せを共有できるのは幸せで、幸せに幸せって、俺もうここで死ぬんちゃうかな、なんて考えたりしてしまった。

「気持ちよかったあ〜」

風呂から出て館内着の浴衣に着替えると、夕食の時間になっていた。うわー、志麻くん、浴衣が映えるなあ、やっぱ男前やから、こういう服ほんまに似合う。俺は眉毛離れとるし、うっすい顔やからなあ。羨ましい反面、この唯一無二の顔が大好きだったり。ついまじまじと見てしまって、このままじゃ穴が空いてまう、と思ったので志麻くんの浴衣を楽しむのはそれまでにした。
それより夕飯や、気を抜いたらすぐに鳴ってしまいそうなお腹をなんとか押さえつけ、部屋に戻った。

「「かんぱーい!」」

カン、とコップ同士がぶつかる音がして、中のビールが揺れる。そのまま口の中に流し込むと、冷えたビールが喉を通過して火照った体にちょうどよかった。美味すぎる。生きてるって感じや。ごぞしみってやつ?
そりゃもう声も出てしまい、あ゙ぁ〜とおっさんになる。いやもうおっさんか…。移動くらいしかしてないけど、体が疲れてカロリーを求めている感じがする。綺麗に盛り付けられた魚や肉を見ると、待ってましたと言わんばかりにお腹が鳴った。

さすがそれなりに良いところと言った感じで、それはそれはもうおいしかった。美味い飯に美味い酒で、俺たちのテンションはその日でいちばん上がった。
やっぱり好きな人と飲む酒は最高やなあ、なんてしんみり思って、そしたら志麻くんが顔を赤くさせているから、つい声に出てもーた、と気づいた。出てしまった言葉はもう戻ってこなくて、だから俺は恋する乙女か!って、自分で突っ込んでみたものの、顔は熱いまま。また変な空気になってしまった。俺はもういい歳こいた大人なのに、どうしてこんな高校生みたいなことを、

「…ふ、まあ俺も、そう思うわ」
「そ、そか。なら、よかったわ。」

ってなんやねん!ならよかったって、なにが?!自分が思う以上にテンパっているのか、変な返答をしてしまった。でも、やっぱりカッコよくて可愛いそんな笑顔を向けられたら、俺は爆発してしまいそうになる。ていうか、もう爆発してへん?爆発してへんのに、こんな顔熱いことあるん?
こんなに顔が赤いのはお酒のせいですよーなんて、誤魔化すように目の前のビールを一気に飲み干した。

「美味かったなあ」
「美味かったなあ…気持ちええわ」
「あ、寝たらあかんで!志麻くんこのモードになるとすぐ寝るからな」
「寝ないわ!」

畳の上に寝っ転がりたくなる気持ちを必死に抑えて、天井を見上げる。なんやかんや言いつつ俺もこのまま寝てしまいそうだった。しかし、ぼんやりと熱を放つのは顔だけじゃなかった。
好きな人と旅館でお泊まりデートだなんて、そんなの、期待しないわけがなく。

志麻くんは残った酒をちみちみ飲みながら、この空気に浸っている。そんな志麻くんを俺はじっとりと見つめた。
広がる熱は、お酒か、それとも。体内に燻った欲を放つように、熱っぽい息が口元から漏れた。その音を感じ取ったのか偶然か、志麻くんもこっちを見た。さっきみたいにきらきらと光る目に、熱情を灯して。

期待してたのは、俺だけじゃなかったみたい。三十路にもなって、情けない。性欲に浮かされて、好きな人のことになるとぜんぶばかになってしまって、

志麻くんが手を畳に着く音が合図のように、俺たちはどちらからともなく唇を重ねた。柔らかくて、あたたかい唇。ちゅ、と可愛らしい音が鳴って、もう止められない、と思った。

もうすでに、芯を持ってしまっているのが自分でもわかった。こんな性急な自分は自分じゃないみたいだった。昔からそんなに性に頓着はなく、求められたら、溜まったら、事務的にする。自分にとってセックスもオナニーも人生をそれなりに生きるための作業みたいなものだった、はずなのに。出会ってから俺を狂わせるこの男におれはとにかく触れて欲しかった。触れて欲しくて触れて欲しくなくて、こんな淫らな自分を大好きな人に知られたくなかった。からだが彼を求めているのに、中途半端にまともでいようとする頭が踏み出すことを躊躇させる。

俺がどうしようもなくなっているのに気付いているのか、志麻くんは俺の頭からつま先までを目線でなぞった。薄い布はしっかりとその形を表してしまっていて、さすがに誤魔化しきれなかった。誤魔化すつもりもなかったけれど。

今度は志麻くんから、キスをされた。口の隙間から息が漏れる。息を吸うのがやっとなくらい必死で、おかしくなっていた。

「…センラ」
「しまく、ん」

しっかりと、目が合った。おれはもう名前を呼ぶので精一杯だった。昼間の屈託のない笑顔がどこへやら、口角を片っぽだけあげて、彼は笑っていた。やめてや、俺、志麻くんの笑顔に弱いねん。もーまた、爆発してまうわ。

「なにしたい?」

わかっているくせに。俺はこんなにも焦れているというのに、なんでこんなに余裕そうなんや、と無駄に怒りを覚える。敷かれた布団はすぐそこで、俺の欲は限界で。俺ははやく目を逸らして、彼にぐちゃぐちゃに、何も考えられないくらいにしてほしいのに、その目は俺を捕らえて絶対に話してくれなくて、頭の回転も止まることはなかった。
ついもどかしく、太ももを擦り合わせるとなんだか布が湿っぽいような気がして、また顔が熱くなった。俺がどんなに葛藤したって体だけは正直だった。そして、俺より俺のことがわかる志麻くんに、それがバレていないわけがなかった。
志麻くんは、埒が開かないと思ったのか、そのまますぐそこの布団に俺を押し倒した。志麻くんの逞しい腕が、手が、俺の体を押さえつけて、俺はどうしようもなかった。いや、俺の体格じゃ彼を押し返すことなんて簡単で、どうしようもできるけれど、そんなことができるほど俺はしっかりした人間じゃない。はやく、躊躇することもできないくらいに。

すり、と腰を撫でられる。志麻くんのあたたかい手が、しっかりと俺の腰を包んだ。
息が浅くなる感覚がする。そのまま俺の体を伝う志麻くんの手は、俺の中心に触れた。

「…ッ、う、」

待ち侘びた刺激につい声が漏れて、ぐわーっと顔が赤くなった。恥ずかしくて恥ずかしくて、心臓がそのまま口から出てきそうで、このまま口を縫い付けてしまいたいのに、その触れる手が、死ぬほど気持ちよかった。
すり、すり、と布越しに裏筋を撫でられて、俺はもうたまらなかった。

「なーあ、俺に教えてよ、センラ。」
「わ、かる、やろ…ッいじわるや」

じわじわと与えられる刺激に、全身が栗立った。志麻くんは相変わらず俺の目を見つめて、俺の答えをじっと待った。その間も、親指をすりすり動かして。
どんなに口を噤んでも、俺の声が抑えられなくなって、つい喉から音が鳴ると、志麻くんはにやりと笑う。自慢の涙袋をぷっくりと膨らませて。そんな顔されたらやっぱり俺はだめになってしまって、下っ腹がきゅんきゅんとときめくのを感じる。
あー、やばい、ぜったいびしょびしょになってもうてる。俺が下着をめちゃくちゃに濡らしてしまうのは、大抵こうして腹の底からときめいてしまっているとき。
予想の通りか、志麻くんの指がさきっぽに触れると、ぐちゅ、と耳を塞ぎたくなるような音が聞こえた。ぺったり張り付く布の範囲が増えてきたのは自分でもわかっている。

何をして欲しいか、なんて

「しまくん…」
「ん、なあに」

志麻くんは、まるでこのあとエロいことなんてしませんよ、なんて澄ました顔をして、俺を見てた。
名前を呼べば意外とさっきまでの羞恥心や背徳感やら何やらはどこかへ消えて、思いの外声はすんなり出そうだった。
おれ、いまから、志麻くんに、

「…おれのこと、なんもわからへんようになるまで、めちゃくちゃにして」

そう言うと、志麻くんはまだまだ澄ました顔で俺の頬を撫でた。鬼みたいなことをしておいて、こういうときばっかり。俺の大好きな目と口は緩やかな弧を描き、愛しさを滲ませていた。
ほんまにずるい、そんな顔で見つめられたら、俺はもう彼に何をされても許してしまうと思う。いつの間にか俺は彼のペースに、世界に溺れてしまっているみたいだ。

「ん、わかった」

白い歯を覗かせて、そう微笑んだ彼は、そのまま俺の帯を解いた。

布の擦れる音がやけに鼓膜に響く。しゅるしゅると静かな部屋に服の脱がされる音が聞こえて、その音ひとつひとつが、俺が今から抱かれることを教えてくれるみたいでおかしくなりそうになった。

「…ッうぁ、…ッ♡♡」

いつの間にか全裸に羽織るだけになっていた浴衣。志麻くんは、先ほどまで布越しだった俺の中心に直接触れ、より強く、手のひら全体で刺激してきた。焦らされたからか、環境が違うからか、それとも、彼が大好きだからか。その快感は計り知れなくて、俺の神経に直接触れているのかと錯覚するくらいびりびりと俺の体に快感が走った。
脱いでみればやっぱり俺のそこはびしょびしょになっていて、下着を脱がされたときなんて、粘度の高い液体が糸を引くのが見えてしまってつい目を背けた。
今もまだ情けなく蜜を垂れ流すそこは、小さな電気に照らされて反射していた。どこに隠れとったんや、と突っ込みたくなるくらい溢れ出してきて、ぽたりとシーツを濡らす。

志麻くんはぷくぷくと滲み出るそれを逃さないように拭い、潤滑剤のように俺の先っぽに塗りたくるとまた扱き出す。ぬるぬると志麻くんの大きな手が纏わりつくのが気持ちよくて、思考がトびだす。

「ぅあ゙ぁ…♡ぁ、かん…っ、はぁ…ッ♡」
「気持ちええなぁ、俺センラの気持ちいとこ全部知っとるもん」
「ぁ、あ、ややぁ…ッ♡」
「んー、ほんまに嫌やったらやめるで、」
「ぇ、あっ♡あっ…」

いやや、とつい口癖のように言うと、志麻くんはパッとその手を離した。ほんまに嫌やったらやめるって、志麻くんは何を見てんねん。どうせおれ、気持ちよすぎてぶさいくな顔晒しとるやろ。今日の志麻くんは意地悪や、おれに、全部言わそうとしてくる。
嫌なわけないやろ、おれはもうはやく、触って欲しくて死にそうなのに。一度触られてしまうとその欲は一気に爆発して、もどかしさで狂ってしまいそうになる、

「ぅ、ゔ〜っ、いじわるや、」
「ふはは、ごめんごめん、かわいいんやもん、センラ」
「嘘、や、俺なんか、かわいいわけない、」

「ううん、こうやって物欲しそうな目で見てくるとこも、俺に触って欲しくてびちょびちょにしてるとこも、」

「っ、んぁ…ッ♡♡」
「ちょっと触っただけでどろどろになっちゃうとこも、淫乱なとこも、ぜーんぶかわいい」

「ぁ、ああ゙ッ♡や、ぁあ…ッう、あ、」

志麻くんの可愛いってことばが、耳に入ってくるたびに腰がぞわぞわと浮く。志麻くんにかわいいと言われるたびに、心臓とか下っ腹とかがきゅんきゅんして苦しくなる。
顔にも力が入らなくて、口が閉じない。息が勝手に荒くなってきて、視界が滲んでるのはたぶん生理的な涙が出ているせい。俺絶対今、世界でいちばん情けない顔してる。
だめや、これ以上その声で、喋られたら、

「かわいい、かわいいよ、センラ。おれの、センラ。」
「ひッ…♡♡や、きちゃ…ッ♡♡♡ぅ、あ゙〜〜〜〜〜ッ♡♡♡♡」

集まった熱が一気に爆発するみたいに、頭が真っ白になった。目の前がよく見えない、というか視界に意識がいかない、わかるのは、俺は今、志麻くんの声にイかされたってことだけ。
あんま状況はわからへんけど、自分のそれがびくびくと波打っているのを感じる。
全身の神経が収縮してる。びくびくと体に力が入るたびに、俺の先っぽから精液が溢れ出てる。
ぼたぼたと粘度の高い液体が志麻くんの手に滴り落ちる。
まだまだ頭がチカチカして、深い絶頂から戻ってこれない。

「まだイかせへんつもりやったんやけど…そんな俺の声好きやったんや。」
「ぅ、ゔぅ〜っ、うるさぃ、ねん、好きやもん…っ♡」
「ふははっ、好きなんかい」

あ、また可愛くないこと言ってもうた。なんで頭は働かないのにこういうことはすぐ出てきてしまうのか。でも志麻くんは幸せにそうに笑ってくれてるから、良いのかもしれへん。はー、かっこよ。
強く力を入れていた体が脱力する。やっと深く息を吸うと、じわーっとあたたかい余韻が体に広がる。

気持ちいい、このまま意識を飛ばしてしまいたい、けど、まだ俺の熱は持て余されていた。

期待をして俺のナカが震えるのがわかる。おれが本当に触って欲しいところは、そこじゃなくて、

「待たせてごめんな、ほんまは、こっちやろ。」
「…ひぅ…ッ、あ、ぁ…っ♡」

くぷりと指先を挿入される。待ちに待ったその感覚に、つい頰が緩んだ。いつのまにか、男としての役割を見失った俺の下半身は、いつしか志麻くんにナカをめちゃくちゃにされることをいちばん望むようになってしまった。おれは、情けなく志麻くんに触ってもらうしか自分の欲を思う存分吐き出せなくなっていた。恥ずかしくて、情けなくて、仕方ないのに。志麻くんに自分の人生をおかしくされてしまいそうな事実にどうしても、興奮してしまっていた。

「やわらかっ、準備してた?」
「ん、うッ♡はやく、挿れてほしかってん♡」
「っはあ、もう…そういうこと、言わへんの。」

「あ、ぁあ゙ッ♡♡ゅび、きもちぃ…ッ♡♡ぁん、ん、ぅあ゙ぁ〜ッ♡♡」
「このままイってまいそうやな、もう挿れなくてもええんちゃう」
「っえ、いややぁッ♡♡しまくんの、しまくんのちんちんが良い…ッ♡♡」

「っ、はぁーー、今のは、俺が悪いわ。そんな言われたら、俺もう我慢できへん」
「ぅ、ええよ、我慢せんで…ッ♡」

志麻くんを求めると、志麻くんの眉間に皺がよって、いかにも興奮してますみたいな顔になるのが面白くて、そのためならはしたないセリフもすらすら言えた。いつからこんな人間になってしまったんやろ、付き合ってから?いや、出会ったときからかもしれへん。
志麻くんを見つめると、自分が自分じゃないみたいに、熱に浮かされて、何も考えられなくなる。志麻くんのためならなんでもできるよ、せんら。
いよいよ熱の籠った瞳で俺を見た志麻くんに、俺は脚を開いてその眼を見つめた。
かちりと目が合うと、その情熱は温度を上げて、気づいたら志麻くんはコンドームを付けて俺に覆い被さっていた。

「ぁ、はよして…っ♡しまくんの、」
「く、そ、ほんま手加減でけへんようなる、やめてや」

「せんくてええよ…っ♡言うたやん、めちゃくちゃにしてって」
「ぁ゙あー!もう、知らんで、俺。泣いても止めへんよ」

そういうと、志麻くんは熱くて硬いそれを俺の後孔に押し付けてきた。
手加減できひんとか言いながら、挿入するときはゆっくりなその優しさにときめきが止まらない。それだけで俺は絶頂を迎えてしまいそうだった。
お腹があつくてあつくて仕方ない。焦らされ続けた前立腺を、思い切り突かれるのを想像してしまって、すでに奥を締めつけてしまう。

にゅぷ、と先っぽか入ってしまえば、あとは俺のナカを広げながら志麻くんの大きなそれが入ってくる。

「ぁ、あ゙あ〜〜ッ♡♡ぁ、しまく、ぁッ♡♡あ、んッ♡」

指とは比べ物にならないその質量に思わず声が漏れた。この瞬間がいちばんすきで、幸せを感じる。
おれのなかにぴったりとハマって、おれはもう志麻くん専用になってしまったんだと思った。ちょっと、うれしかった。

そのまま5秒、じっとしていると、志麻くんの腰が緩やかに律動を始める。
ぱちゅ、ぱちゅと肌がぶつかって水音が弾ける。少し苦しさを感じていたのもすっかり馴染んで、俺に残ったのは快感のみ。
少しずつスピードが上がっていくたびに、前立腺を掠めるそれの主張もつよくなって、気持ちよくて、声を抑えることも忘れてしまう。

「ぁああ゙ッ♡あん、ぁああッ♡♡はぁッ、あっ♡きもちぃ゙♡♡しま、しまく…ぅッ♡♡ぅあ゙ぁっ、ん、ぅッ♡」
「はあっ、かわい、」
「うや゙ッ♡だめ、やぁッ♡♡ぅ、んうぁっ♡♡」
「センラの好きなとこ、ここな、わかるやろ、ここ」
「ん、ぅ゙ッ♡あか、んッ♡♡ぁああ〜ッ♡いぐ、も、いってまうッ♡♡」
「ふふ、ここ突くとすぐセンライってまうの、ええよ。いっぱいきもちい〜ってしてな」

激しすぎる快感に、志麻くんの優しい声が響く。セックスは愛が重要と言うのをここで体感する。俺より俺の体を理解してる志麻くんが、俺の弱いところを的確に当ててくる。そうすると俺はどうしようもなくなって、何も考えられずに声をあげてしまうのだ。
志麻くんが動くたびに絶頂のゲージがどんどん上がっていって、俺がどんなにいやいや言っても気づいたらイかされてしまう。

俺がイきそうなのに気づいた志麻くんは、そのまま腰の動きを早めることも弱めることもせず、俺の前立腺を突き続けた。

「ん、ぉ゙ッ♡♡いぐ、ぁ、ああぁ…っ、い゙ぐ…ッ♡♡っぐ、ぁあ…ッ♡♡♡」
「あ、メスイキや、後ろで気持ちよくなってももう精液出せへんようになってしもたなあ」
「ぅ、うあ…ッ、つよい゙ぃ…っ♡♡まだ、いってぅ…っ♡♡」
「前切ないやろ、触ったる」
「ひ、に゙ゃッ♡♡♡いやぁッ♡♡むり、つら゙ッ、いッ♡♡ぁああッ、あっ、ま゙たッ♡♡いくッ♡♡」

志麻くんの謎の気遣いにより、精液を出さなかった前も刺激される。たしかに出せないのはつらいけど、それは今じゃなくて、俺もう死んでまうから!
長く深いメスイキ中に前を触られて、いくのが終わらなくてつらい。ふわふわとしていた頭が一気に冷めて、終わらない快楽に腹の奥から喘ぎ声が漏れた。
こんな汚い喘ぎかたじゃ冷められてまう、と思ってるのに、どうしても気持ち良すぎて声が止まらない。

全身がびくびくと揺れて、今度は前でちゃんとイけそうなのがわかる。足が勝手にカクカク揺れてしまう。
ぐるぐると睾丸が震えるのがわかって、唇を噛む。きもちぃ、いく、いく…ッ

「ぅ、くぅ…ッ〜♡♡♡」
「ぅ、わ、ナカめっちゃ締まった」

ぴゅく、ぴゅくと濃度の薄まった白濁液が飛び出す。
気持ちよくて頭が働かない。
足のつま先まで気持ちいいのが広がって、指先を丸め快感を耐える。暴力的な快感がつらくて、でも嬉しかった。
絶頂が落ち着き、ふわっとした快感のみが残るとおれは多幸感に包まれた。また、絶対だらしない顔してる。気持ち良さで涎と涙が抑えられない、顔びしょびしょや。まだ熱さと硬さを保つ…どころか、なんだか硬度を増したような志麻くんのそれに、よかった、萎えてない、とほっとする。
おれは女の子みたいに柔らかくも守ってあげたくなる雰囲気もないから、せめて志麻くんが不快な思いをさせないようにせんと。声も出しすぎたような気がするし、気をつけよ。

「きもちかった?かわいー顔、俺も動いていい?」
「ぅ゙ん…ッ♡うごいて、好きなようにしてええよ」
「…止まれへんかもやから、ほんまに嫌やったら、蹴っ飛ばして。」

志麻くんはそう言って俺の腰を掴んだ。雄丸出しのオーラがおれは大好きなので、たとえどんなに辛くても蹴っ飛ばすことはないだろう。
挿れただけで奥と触れ合ってしまいそうなそれが、ぎゅ、と押し込まれて,俺の奥の壁に押し付けられる。
そのままはいってしまったらおれは多分とんでもないことになってしまうだろうところを、ぐいぐい押されて、刺激がじわじわ広がる。それが挨拶かのように、志麻くんはゆっくり腰を引き、そのまま、

「…ッぐ、おッ♡♡♡」

引き返した道をそのままなぞるように、奥まで一気に腰を打ちつけた。いままでよりも強く、ぱちゅぱちゅぶつかる音がする。志麻くんはさっきより目が合わなくて、自分がイくための動きに集中していた。いつもより少し険しい顔。こめかみから流れ出る汗すら彼にかかればカッコよくて、ときめきが止まらない。首にかかるネックレスが律動のたびに揺れるのがなんともエロくて、正直に言うとかなり興奮した。これが性癖というやつか。

俺はというと、志麻くんの志麻くんによる志麻くんのための動きにしっかり翻弄され、暴力的な快感で溶けそうになっていた。
突かれるたびに神経全部を撫でられているように、指の先まで快感が走る。全身が性感帯になってしまったのか、触れる手も当たる息もぜんぶきもちいい。
激しく腰を打ちつけられるたび、頭がちかちか弾けた。

「ッ、うあ゙ッ♡は、ぁああ、んッ♡♡あんッ♡ん、お゙ッ♡し、まくんッ、ぁ、ぅあ゙ぁ゙ッ♡」

さっき我慢しようと決意した声は、小さくするどころかより激しく声を上げてしまっていた。志麻くんは今は俺のことあんま見えてないようだから、よかった。
志麻くんが萎えないのはよかったけど、俺は全然よくない。さっきの絶頂でばかになってしまったのか、俺の先端からさっきから白く濁った液がとぷとぷ垂れてくる。穴という穴から水分が噴き出す。
お腹がずっと痙攣している。気持ちよくてお腹から力が抜けないので、これ毎日してたら腹筋割れそうやな、とおもった。いやそんな場合ちゃうんやけど。

「あ、ぁ゙ぁッ♡♡も、イってまぅッ♡ぉ、ぃや゙ぁ♡も、むりぃ、ひぅうッ♡♡」

またもや絶頂が迫り、からだに力が入る。これ以上気持ち良くなったら二度と戻ってこれないような気がして、つい制止の声をあげた。

「ぁ、あ゙っ、ぃ、く………ッ、んや゙ッ♡な、なんでぇ…ッ♡」

からだは完全にイく体制に入り、お腹の方から何かが迫ってくるのを感じた、途端。
志麻くんはぎゅっとおれの根元を掴んだ。出し損ねた精液はぐるぐるとおれの睾丸を巡った。イきたくないとは言ったけど、それはそれできつくて。
止まれへんとか言いつつ、なんやかんやちょっかいは出してくるんかい!と頭の遠いどこかでおれがツッコむ。
さっきまであんなにイきたくなかったのに、今はこんなにも出すことを求めたいる。もどかしく強い快感におれは情けなく泣くことしかできなくなった。

「ふぅ゙〜ッ♡♡しまく、手ぇ…ッ♡はな、はなしてぇッ♡♡いぎたい゙ぃッ♡♡」
「…っ、イきたくない言うたりイきたくない言うたり、わがままな子、やな…っ」
「ぁッ、ごめ、ごめんな、しゃッ♡♡ごめ゙、なさぃいッ♡♡♡♡」
「んーん、」

わがままだと思われてもうた。ただでさえこんなでかいのに、その上わがままなんて、可愛くないにも程がある。
そう思って、おれは謝った。せめて志麻くんの性欲くらい処理できるようにならないといけない、と。
志麻くん、怒ったかな、なんて思って志麻くんの顔を見つめると、思いの外ニヤニヤとこっちを見つめていた。
そして、そのまま緩やかに首を横に振って、にぱっと笑った。それはそれはまっすぐ、おれを見つめて。

「そこがかわいいの♡」
「ぁ、へ…ッ?♡♡ぁ、あ、ぁゔ、ッ〜〜〜〜〜〜〜!♡♡♡」

その笑顔と同時に、志麻くんは俺から手を離した。いままで溜められていた快感が一気におれに迫ってきて、その開放感と気持ち良さで焦点が合わなくなった。どこもみえへん、周りの音も、布団の感触も、わからなくなって、深い絶頂におぼれる。
おれの先端は力無くぴゅ、ぴゅ、と精液を出し、ふにゃふにゃと倒れ込んだ。一発目の粘度は見る影もなく、さらさらとした半透明の液体がおなかに溜まっていく。

「は、はーッ♡♡きもぢ、ぃッ…♡♡ぁ、あっ♡ああぁ゙ッ♡♡」

そうしてぴりぴり痺れるからだに浸っていると、また律動が始まる。なんやかんや言ってちゃんとおれの体は気遣ってくれているみたいだ。とはいえ、全然限界なんやけど。
イったばかりの敏感な体に、志麻くんの凶暴なそれが打ちつけられる。なかを擦り上げ、奥の壁をノックされるたび、おれはどうしようもないくらいに感じてしまう。
また喋らなくなった志麻くんは、こんどこそ本当にイきそうなのか先ほどより息を荒くしていた。

クライマックスを感じさせるぱんぱんと言う音がやけに部屋に響いて感じる。最初こそ隣に聞こえたらどうしよう、と心配していたけど、思考がぶっ飛んだ今そんなことを気にしている余裕はなかった。おれは与えられる快感のまま、嬌声をあげる。
もうイってるのかイってへんのかわからないくらいぐちゃぐちゃになっているのに、さらに腹の奥からふつふつと、絶頂感が迫り上がってきて、顔に熱が籠る。

「しま゙、くんッ♡♡ん、ゃああッ♡や、まだ、ぃぐッ♡♡いく、しま゙くんッ♡♡あぁッ♡ん、ぉ゙ッ♡」
「はーっ、俺も…っ、イきそう」
「ぅん゙ッ♡♡だして、ぇッ♡ぁ、ああ゙っ♡♡いくいくいくっ♡♡」

志麻くんのかいた汗がおれの首筋に降りかかって、それすらも快感へとつながる。志麻くんは顔にかかる前髪を気にすることもせず、そのまま俺の奥を突いた。だんだん硬度と大きさが増すそれを、そのまま打ち付けられる。
なんかあかんところに触れてしまいそう、なんて気づいた頃にはもう遅く。
からだの奥の方でぐぽり、と何かがハマる音がした気がした。

「ひ、ぃ゙ッ…♡♡♡っお゙、ぁ…ッ♡っ、ゔッッ、っ〜♡♡」

あれおれ、イってる?もはや気持ちいいと呼んでいいのかすら曖昧な強い刺激が体に走る。
声も出ないくらいそれはそれは強くて、かろうじて見た景色のなかでは、おれは自分のものからぴゅくぴゅくうっすい精液を出していて、おそらくイってるんだと思う。感覚はなにもわからないくらいおかしくなっているけど。

「ぁ、あ゙〜ッ…♡♡♡ぃ、いってぅ゙…ッ♡♡」
「はぁーっ、センラ…ッ、く、ぅ…」
「うああ゙ッ♡♡♡は、ぁ…ッ♡う、ぁ…っ♡♡おなかあつい゙ぃ…ッ♡」

最後に、ばちゅっと大きく突かれたかと思うと、ナカにあついものが流れ込んできたのを感じた。志麻くんのはぴくぴくと震え、それが抜けるとおれはようやく志麻くんがイったんだと気づく。
まだ浮いた思考と、何かが体の上に乗っているような重たさで布団に倒れ込んだまま動けない。案の定お腹はかなり疲労で疲れていて、あしたは筋肉痛になることを覚悟した。

ぼーっと見慣れない天井を見つめると倦怠感に襲われてまぶたが重くなる。今日のはすごかったけど、最近ふたりでゆっくりできてなかった分すっきりした気がする。
志麻くんかっこよかったな。今日も俺ばっか気持ちよくなってもうたし、そろそろ志麻くんを喜ばせられるようにならな、騎乗位の練習とかしよかな?志麻くんに飽きられないよう常におれを更新しないといけないのだ。

びしゃびしゃの体もそのままに、そんなことを考えていると。
何か恐ろしい視線を感じる。このふたりだけの空間でそれの犯人はひとりしかいない。上を見上げていた首を曲げ、視線の先を辿るとそこには、おれの後孔を見つめている志麻くんが。

あれ、志麻さん?どうしたんですか?なんでそんなニヤニヤしてるんですか?え?何やその手、ちょっと待ってやなんでそんな太もも触って、

「……あとちょっとだけ」

「え?…………ちょ!まっ、あッ♡」

まだまだ、志麻くんはハツラツみたいです。え、ほんまに?

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